カップリング:理樹×理姫
シチュエーション:シャワーを浴びようとしたら…。


 朝。嫌な寝汗をかいた僕は、学校に行く前にシャワーを浴びることにした。
勿論、昨夜もちゃんと風呂に入ったけど、それでも、だ。
理姫は昔から冷房に弱いらしく、付けっぱなしで寝るなんて言語道断、とのこと。それを知ってからそれまでのエアコン依存を
改善してきたわけだけど、やっぱりこの湿気に扇風機だけってのは絶対普通なら死ぬって。
「そう言えばニュースでやってたなぁ」
生活保護のためにエアコンを撤去されたおじいちゃんとおばあちゃんが亡くなったって話。毎年こういう話聞くけど、行政って何のために
生きる術を奪ってるんだろう。まぁ、僕はおじいちゃんじゃないからそうそう簡単に暑さで死なない、とは思うけど。
「理姫の身体も心配しなきゃなぁ」
冷房はダメ、でも暑いのもダメ。身体が弱いのも難儀なものだなぁ。
そう言いながら、タンスから着替えと下着を取る。と…。
あ、手元に女物の下着。
「…もうビックリしないぞ」
前は理姫の下着を手に取るだけで「うひゃぁぁっ!」と大声を上げてしまい、理姫から「わたしのぱんつ、イヤ?」とうるうるした瞳で見られ、
もうどうしたらいいんだよ!と追い詰められていたが、いい加減慣れた。もう何の問題もない。
「入れ間違えかな?」
と思ってまだ折りたたまれているその下着を理姫のタンスを開けて入れてあげる。
…フワフワした生地が柔らかそうだ。もし普通の男の子ならこの下着を、全部折りたたまずに放置して逃げること前提でぶちまけるんだろうけど、
僕は生憎理姫の兄だから、妹の下着で遊ぼうなんて思わないよ。

…脱ぎたてをいつでも見れるしね。って黙れよ僕っ!


 そうしてもう一度タンスを開ける。
「…あれ?」
僕のパンツがことごとくない。どこに行ったのかまったく分からない。
「理姫〜?」
と思って部屋を一周見回してみたけど、理姫の姿はどこにもない。
この部屋では仕事は分担されていて、炊事洗濯は理姫が、掃除は僕が受け持っている。
『わ、わたしとしては、嬉しいよ?でも、女の子には、下着を見られたくない日だって、あるんだもん…』
という理由で洗濯は理姫。まぁ、理由は僕だってガキじゃないから分からないわけじゃないしね。
炊事は、僕には料理スキルが壊滅的にない。勿論まったく出来ないわけじゃないけど、いつも学食だったからね。
そして理姫は身体が弱い。もちろん埃はアレルゲン。だから僕が全般的に受け持とう、ということだ。
『くすっ。まるで新婚夫婦さんみたいだねっ♪』
その時飲んでいた牛乳は、見事噴き出して理姫の顔面に。ちょっとエロく見えたのは言うまでもない、って黙れよ僕っ!
まったく、最近僕も来ヶ谷さんに似てきたかなぁ。イヤだなぁ…今背中に寒気がしたけど気のせいだろう。

 そんな理由で僕のパンツがどこに行ったかは理姫しか知らないわけだが、その理姫がいない。
だからと言ってこのままここにいるのはアレだ。遅刻することになるし。
…だからってこのまま妹のパンツを穿いて登校なんて頼まれてもイヤだからね。
「…でもどこだろうなー」
部屋中探したけどやっぱりパンツはない。言われて見れば制服もない。
「…」
嫌な予感。そしてさらに嫌な冷や汗。
…これってもしかして、理姫の可愛い悪戯?
「…」
悪戯にしては手が込んでるなぁ。なんて思いながら、仕方ないからパンツは今はいてるのをそのまま使おう。
うぅっ。寝汗かいてるから変なにおいがしなきゃいいけど…。
でも制服ばかりはどうしようもない。理姫が気を遣ってクリーニングに出してくれてるのだろうか。そう考えながら脱衣所へ。


 かすかな希望……理姫が脱衣所と浴室にいると思ったのに、ここにもいない。
まぁ、読者さんは全裸の理姫と僕が鉢合わせを期待したんだろうケドね。って読者ってなんだよ、僕。
「はぁ…」
とりあえず、ジャージを脱ぎ、パンツを脱いで浴室へ。
キュッキュッ。たちまち水からお湯へ変わる。それを身体に受けると、とても熱くて心地よい。
そして身体が目覚めると、少し水を強めにして心地よいぬるま湯に。
「ふぅ…」
スポンジを手に取り、ボディーソープを付けて、身体を軽くゴシゴシ。
洗車機に入った車の気分だ。ゴシゴシ磨かれて、そして綺麗な姿になって放り出される車の。
「でも制服どうしようかなぁ…」
今日はこのまま休むべきだろうか、なんて考えて、それを脳内でセルフ却下。
「今日は小テストもあるし、確か化学で大事な実験もあったしなぁ…」
いざとなればノートを写させてもらうしかないだろう。でも、それはこれまでの連続出席記録に泥を塗りそうだ。
「ふぅっ…」
温かくて、優しいシャワーを浴び終えると、脱衣所へ戻る。
そしてタオルで水を拭いながら、ふとさっき脱いだパンツを入れた脱衣かごがないのに気付く。
「あれ…」
特に物音もしなかったけど、パンツが歩いてどこかに行くことはないし…。
「まさか…」
いつかの悪夢が甦る。
案の定、新しい脱衣かごには。

 女子制服が一式と、理姫愛用の桜色のニーソックス。そして。
「理姫のブラとぱんつ…」
しかも丁寧にブラウスの胸ポケットにお手紙。
『ブラとぱんつは恥ずかしいから新品だよ』
そんな報告はいいから僕のパンツと制服を返しなさいっ!!!
断じてこんなの着るもんか!と思いジャージを探すが、どうやらジャージも持っていかれている。
それならば今日はもう休むことにしてとりあえずバスタオルを腰に巻いて…ってそんなハズいことが出来る度胸がない。
といってこのまま理姫の制服と下着を身に纏うことはもっとしたくないっ!
ただコレは多分理姫の単独犯行じゃない。恐らく裏には西園さんや来ヶ谷さんが暗躍して悪乗りしてるに違いない。
でなければ理姫が率先して僕にこんな嫌がらせをすると思えないからだ。
「…」
とりあえず何があっても理姫は許してやるとして、さてどうしようか。
「…」
このままコレを着るのは、男としての尊厳が…尊厳が…。
だからってこのまま外に出るのはアレだ。
「…よし」
携帯で真人に替えの服を持ってきてもらおう。
とそこで、携帯はジャージの中だということを思い出す。
「…」
希望は、完全に絶たれた。後はこのまま欠席して、真人たちが気付いてたずねてきてくれることに期待しよう…。
と思って恐らく来ヶ谷さんがバックについているのなら、真人たちも近寄れないという可能性に気付く。
「…退路は、絶たれた」
もう、僕の助かる道はないだろう。少なくともコレを着ない限り。


 ふと、理姫の制服に目が行く。ボディーラインを強調する、そのデザイン。
ニーソックスは桜色で、フリルが付いている。とても可愛らしいヤツだ。同じニーソ属性でもクドや来ヶ谷さん、葉留佳さんにはないタイプ。
「…」
そしてブラとぱんつもお揃いの桜色。両方とも華美な装飾はなく、どちらかと言うとデザイン的には『子供ぱんつ』だった。
「…」
穿いたら、どんな感じなんだろう。
腕の時計がもう遅刻寸前の時間を指している。今更、何を遠慮することがあるだろうか。
僕は、その小さな布を手に取り、そして脚を通した…。
「うわ…」
あの小さな布が、僕のお尻を包む。
僕は自分では華奢とは思ってないけど、やっぱり真人や謙吾、恭介に比べると全然華奢で、女子制服のMサイズが十分入る。
だから、ぱんつだって穿けて当然なのだろう。ただ、やっぱりその…股間のモノだけはごまかしようはない。
「…」
そんなごまかせないシロモノが、理姫のぱんつという柔らかい布に包まれ、たまらず勃起する。
「…うわぁ…」
なんと言う節操ナシの股間。流石にブラをつける勇気はなかったけど、そのまま制服を着用する。
股間からはみ出したモノが中でスカートに擦れてじれったい。というより、何かもう、色々ヤバいです。何か出そうです。
「っくぅっ…」
堪えながら、トイレに向かう。そこで全部吐き出してしまえば…。
腰を引きながら歩く姿はたまらなく惨めだ。もう、来ヶ谷さんと西園さん、覚えてろっ!
そしてもうすぐトイレというところで…。


 「お兄ちゃんっ!寝坊したの…っ?」
「っくぅぅぅ!?」
バタン、とドアが開き、そして飛び込んできた理姫。
そう言えば今日理姫がいない理由、思い出した。クドたちの部屋でパジャマパーティーに行くから、明日は自分で起きてね…って
昨日の夜に言われてたんだった…。
そんなことを走馬灯のように思い出しながら、僕は惨めにスカートとショーツに白濁液をぶちまけて果てていた…。
「お兄ちゃんっ!?」
「…っ、ぐすっ、うぇぇっ…」
そして、妙な格好と、泣きっ面、その臭いに気付いた理姫は…。
「あ、あのっ、そ、そのっ…た、溜まってたの?ストレスとか、その、色々」
「…バカぁぁぁぁぁぁっ!」
それからはもう、恥ずかしいくらい大泣きしてしまいましたとさ。


あとがき

 この後処理してもらったかどうかは想像にお任せしますw
結局黒幕は誰だったんでしょうね。相坂でした。

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